おおき日記

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2009/02/25 (水)  トータルフィーシステム!
 また、患者さんからの情報ですが、患者さんのお友達が、ある矯正歯科医院で治療を受けて、短期間で、終わったそうですが、素人の自分が見ても明らかに、きれいに並んでいないと言うことです。
 その医院はトータルフィーシステムを採用しています。以前にも、ここで紹介させて頂きましたが、このシステムは、一見、患者サイドに立ったシステムのようですが、実は、人間の心理の落とし穴がありまして、一般には、品物を購入する際、一括で支払った方が、利子も付かず、お得だと思います。しかし、矯正治療では、品物を購入する事とは、明らかに異なります。医療サイドから考えると、一旦、患者さんから矯正料金が入ってしまうとそれ以降の、どんな治療も、お金を取ることが出来ません。もうその患者さんからお金が入って来ないとなる、精神状態は、人間としては、早く、この患者さんの治療を終わらせようと考えるのが常です。その結果として、短期間で、中途半端な治療で終わりがちになります。
 特に先生によって、仕上がりのかみ合わせが、不透明な矯正治療は、患者さんが分からなければ、早く終わらせようと思えば、容易に可能なんです。全ての先生がそう考えているわけではないのですが。人間とはそんなものなんです。悲しいですが。
 そうならないようにするには、いつも患者さんを愛する人、肉親だと思って対応することだと思っています。

2009/02/20 (金)  ゆとりある診療
 最近、医科も歯科も、広告宣伝をする医院が増えて来ています。しかし、私が知っている医科、歯科の病院は、全くと言って広告宣伝をしていません。しかし患者さんは大変多く、やはり病院は口コミが一番なのでしょう。但し、良い治療を幅広く国民に知らせる意味では、宣伝は必要だと思います。ただ、いち医院での、患者さんへの治療の還元には、数の限度があります。一人の医師による治療では、あまり多く来院されても、良い治療は出来ないと思います。かといって代診を雇って多くの患者さんを診ることは、代診の技量の低さから、それだけ治療の質が落ちると言うことになります。
 やはり、しっかりとした治療を行うためには、熟練した医師が、一日、それ相応の患者数を診ることが、良い治療を提供する条件ではないでしょうか。無理をすれば、そのしわ寄せは患者さんに行ってしまうということです。
 ゆとりある診療が、患者さんにとっても良い診療であることを知ってください。但し、医師の技術、心の成熟していることが条件ですが。

2009/02/10 (火)  オスキー反対!
 先日、九州歯科大学矯正歯科で、教員、学生を対象に、矯正臨床について、話をする機会がありました。内容については、色々考えたあげく、私が大学を退職した後、開業したことで、気がついたこと、今、私が臨床で行っているテクニックのワンポイントレッスン、心構えなど多岐に亘る内容にしました。最後のまとめは、九州歯科大学が今後、栄えるためにはとして、今の学生さんたち、さらに将来入学してくる学生さん達を、大切に育てて、社会に送り出すことだと主張してきました。
 実は、その裏には、学生さん達を大切に育てる為には、今の教員がしっかりしろ!と言いたかったのですが。
 今、医学部、歯学部の教育に、オスキーというものがあります。これは、診療を行う上での患者さんへの対応を練習するもので、所謂、レストランでの、お客さんへの対応マニュアルです。本人の中身はどうであれ、このマニュアルを忠実に行えば、何となく患者さんには受けが良いと言うことです。でも、その中身は形だけで、まったく、血は通ったものではないのです。
 本来は、実際に大学で、先生が患者さんを相手に行っていることを見るだけで、学生達は、しっかりと勉強は出来るはずです。先生方がこの当たり前の対応が出来ていない状況が、このオスキーを生み出したと思っています。もっと教員よ、しっかりしてください!!

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