おおき日記

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2021/12/03 (金)  山のぼり
  今日は歯並びを気にされて矯正治療を考えておられる方へアドバイスをさせて頂きます。
 まず、歯はしっかり固定されて動かない様ですが、実はその歯に力を加えると加えた力の方向に動いていきます。 その動きを利用したのが矯正治療です。弱い力で歯を目的とした位置に移動していきます。
 さて、次は少し難しくなrますが、興味がありましたら読んでください。
 矯正治療の治療目標を山として登山に例えます。高い山、低い山など様々な高さの山があります。この山は患者さんよって、また先生の能力によっても異なってきます。
 高い山(例えばエベレスト)は治療のレベルとしては高いのですが、その分、患者さんへの負担が大きかったり、先生の高い技術力が求められます。一方、低い山(例えば皿倉山)など、容易に登ることができ、負担も少なく、治療のレベルは低くなります。低いからダメだということではなく、やはり患者さんの歯並びに対する要求度が低い時など、高い山に連れて行くことへの困難がある場合は必然的に低い山への登山となります。低いから悪いということではありません。どちらにせよ良く咬める様にすることは必須条件です。
 どのたかさの山に登るかはあくまでも患者さんとしっかりコミュニケーションをとった上で決定しなければいけません。
 矯正治療を提供する私達は、可能な限りすべての山に登る経験をしておくべきですが、一般的には多数の山に登る経験には限りがあり、さらにその登り方にはロスがあり、寄り道をしたり、途中で下山しかけたり、道に迷ったりします。
結局、目標である山頂を見ることなしに治療を終了してしまう先生も多いのです。さらに悪いことに、最初から登る山(治療目標)も分からず歩き出す先生方も多いのです。山に登った経験もなしに患者さんを連れて行くのです。
 これが今の矯正臨床の現実なんです。歯科医師であれば、矯正治療を行っても違法ではないのですから。
 患者さんは素人、しかも先生も素人に毛が生えているくらいで、歯並びが前より少しきれいになれば良しとしよう! 申し訳ないのですが、患者さんも先生に言われるがままでなく、もっと勉強して知識を増やして治療を開始して欲しいと思います。人を見る目、本物を見抜く力も必要です。
 もし間違った医院を選択した場合は、その医院を批判する前に、その医院を選択した自分にも責任があることを認識しないといけないと思います。

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